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念珠の名称を図にしました。以下の本文を読む時のご参考としてください。上段は片手念珠、下段は二輪の八宗です。
※出展:京都数珠製造卸組合 京念珠総合カタログ

◎念珠にはどんなものが有る?
御念珠にはトップページでもご紹介したように基本的な3種類が有ります。また念珠と数珠、どっちの呼び方が正しいかと聞かれることが有ります。どちらも間違っていませんが
数珠・・・御念仏を唱えた回数を数える時に、玉(珠)を指で弾いて使った、カウンターとしての役目からこの名前が付きました。
念珠・・・御念仏を唱える時に使用する法具と言う意味からこう呼ばれます。
しかし由来にも諸説があり、また宗派によっても口伝が異なると言われています。「基本的には同じ物」と考えて良いのです。
現代では宗派を持つ方が減っている事等も有り、数珠としての使用が少ないので、その意味では念珠と言う名称の方が合っていると言えるかもしれません。
念珠の種類とその違いは次のようなものです。

・片手念珠
一般的に念珠、あるいは数珠と言えば、過半数の人の頭に浮かぶのはこのタイプだと思います。念珠本体は一本で、直径が15〜20cm前後、房の数は2本のものです。略式念珠とも呼ばれるもので、全宗派共通で使用する事が可能です。以下に説明する2種の二輪念珠の簡略版と言う意味でこの名が有りますが、使用されている状況はその大半が片手念珠です。玉の大きさで紳士用と婦人用にはっきりと分かれています。要らぬ恥をかく事になるので、くれぐれもご夫婦で兼用をしないようにしましょう。

・二輪念珠(八衆)
二輪と名前がありますが、長い物を捻じって二重にして使います。「はっしゅう」と呼ばれる形式で、複数の宗派共通となっています。本来の数珠としての形態を持った念珠です。略式に対する意味では本式とも呼ばれます。片手念珠よりも玉が小さく数は多いのが特徴で、房の数が4本になります。玉の数は108個が基本形となり、親玉が2個あります。詳細は上部に掲載した名称の図をご参照下さい。こちらは婦人用と紳士婦人兼用になっており、ご夫婦兼用にされる方も稀にお見掛けします。

・二輪念珠(宗派別)
真言宗、浄土宗、浄土真宗、日蓮宗、曹洞宗、その他多数の宗旨宗派が、独自の形態で作る念珠がこのタイプです。形状が各宗派でかなり異なります。玉の数や大きさも、房の数や大きさ、形に至るまで違うものが多数存在します。御注文の際は、宗旨宗派や見本となる写真等をご用意頂く必要がありますので、十分注意が必要です。宗派によって二本の本体が組み合わされているタイプもあります。


【ポイント】
ご葬儀に行かれる際、宗派により形状が異なっているもの、片手の略式念珠等、どれを携えていかれても失礼に当たる事はありません
一説には片手念珠は婦人用からと言う話があります。嫁がれたお家の宗派が、ご実家の宗派と異なっていても差し障りないように、若い時に作るには片手念珠が良いと言う事だそうです。真偽のほどは解りませんが、実際に僧侶の方にお伺いしても全く問題はないと言われます。
但し、女性の場合ご結婚が決まられて、初めて御念珠をお作りになる場合は、念の為お相手の方にどのタイプを作るのが良いか、聞いてみるのも良いかもしれません。一生に何度も作り替えるものではないので、ちゃんと確認しておくと良いでしょう。